中川区の歯医者、中川ファイン歯科・矯正歯科・ファミリー歯科の公式サイト

〒454-0842
愛知県名古屋市中川区宮脇町2丁目12−1

ブログ BLOG

マウスピース矯正とワイヤー矯正の違いは費用や装着時間から判断

マウスピース矯正とワイヤー矯正の違いは費用や装着時間から判断

自分の生活と歯並びに合う矯正方法を選ぶために


マウスピース矯正とワイヤー矯正のどちらが合うかは、費用の内訳や歯並びのようすに加え、1日20〜22時間マウスピースをつけ続けられるかによっても変わります。目立ちにくさだけで選ぶと、日中のつけ外しや歯みがきの手間が負担になり、計画どおりに進まないことがあります。この記事では、2つの方法の費用や毎日の管理、向いている歯並びのちがいを整理し、納得して選ぶための目安をお伝えします。


この記事の要点まとめ


  • 矯正費用は装置代だけでなく、検査・調整・追加装置・保定装置を含む総額で確認します。
  • マウスピース矯正は1日20〜22時間の装着が目安で、食事や歯みがき時の着脱も考慮します。
  • 歯並びやかみ合わせ、生活リズムで選択肢が異なるため、検査後に治療法と費用を相談します。


マウスピース矯正とワイヤー矯正の費用は月々ではなく総額の内訳で見る


見積もりに含まれる項目と別に支払う可能性がある項目


矯正の治療は健康保険が使えない自由診療のため、見せられた金額に何がふくまれているかを、合計でたしかめることが大切です。歯並び全体を治す矯正のよくある金額は、マウスピース矯正・ワイヤー矯正ともに70万〜100万円ほど、前歯だけの部分矯正では20万〜50万円ほどと幅があります。なお、ここに書いた金額はよくある目安で、当院の費用ではありません。実際の費用は歯科医院によってちがうため、診察のうえでお伝えします。


初回の提示額に、精密検査・診断料、毎回の調整料や再診料、追加のアライナー(マウスピース)、治療後の保定装置(リテーナー)が含まれるかは歯科医院ごとに異なります。また、わりあい安いマウスピース矯正は前歯の軽い乱れに対象が限られ、追加の装置が別料金になる場合もあるため、相談時に一覧で確かめておきましょう。


装着時間の不足や予約の延期で期間と費用が延びる仕組み


マウスピース矯正は、1日20〜22時間つける時間が足りないと、計画どおりに歯が動きにくくなります1。装着時間が足りずに歯と装置の間にすき間ができると、アライナーの作り直しが必要になり、期間や費用が延びることがあります。


一方、ワイヤー矯正は自分で外せないため装着時間の管理は不要ですが、予約の延期が続いて通院間隔が空くと、ワイヤーの調整が後ろ倒しになります。どちらの装置であっても、期間が延びればその分の調整料や再診料が積み重なる仕組みを知っておくことが、家計の見通しを立てる助けになります。


分割払いや医療費控除は契約前に医院へ確かめる


かみ合わせや発音など、お口のはたらきを取りもどすための矯正治療は、医療費控除の対象になることがあります。見た目だけを目的とする場合は対象にならないため、診断名や領収書の扱いを前もって歯科医院や税務署に確かめてください。


また、月々の支払額を抑えるためにデンタルローンなどの分割払いを利用する際は、分割手数料を含めた支払総額を計算しておく必要があります。お子様の教育費や積立と両立できるよう、支払い方法の条件も契約前に確かめておくと判断しやすくなります。


装着時間・食事・歯みがきの手間を一日の流れに当てはめる

装着時間・食事・歯みがきの手間を一日の流れに当てはめる

マウスピース矯正は水以外を口にするたびに外して戻す


マウスピース矯正中は、水以外の飲み物や食事をとるたびに装置を外し、食後は歯みがきをしてから戻す必要があります2。たとえば勤務中にミルク入りのコーヒーを少しずつ飲む習慣がある場合、その都度外して口をすすぐ手間が生じ、外している時間が積み重なって装着時間不足につながりやすくなります12。


一方で、装置を外せば普段通りに食事ができ、金属を使わないため、金属アレルギーのある方も検討しやすい点は利点です3。外出先や職場で外した際にティッシュに包んで紛失するケースがあるため、専用ケースを常に持ち歩く習慣が求められます。


ワイヤー矯正は着脱不要でも食べ物が挟まり清掃に時間がかかる


ワイヤー矯正は歯科医院で歯にブラケットとワイヤーを固定するため、日中の着脱管理は不要ですが、装置まわりに食べ物が挟まりやすく丁寧な清掃が必要です。おせんべいなどの硬い物やキャラメルなど粘着性のある食べ物は、装置が外れる原因になるため控えなければなりません。


矯正中の歯ぐきの健康は、固定式の装置よりもマウスピース矯正のほうが、わずかに保ちやすいとされています4。ワイヤー矯正中は、タフトブラシ(毛束が小さな歯ブラシ)や歯間ブラシを使うと、装置のまわりを磨きやすくなります。なお、どちらの矯正方法でも、歯ぐきの健康を保てているかや、歯ぐきが下がっていないかを見ていくことが大切です。


ほかにも、むし歯や歯根吸収(歯の根が短くなる現象)といったリスクがあるため、毎日のセルフケアと定期的な確認が欠かせません。


費用・見た目・痛み・自己管理の違いを一覧表で整理


両方の装置の特徴を、日常生活と関わりの深い項目で整理しました。


確認したい点マウスピース矯正ワイヤー矯正(表側)
目立ちにくさ透明な素材で気づかれにくい12金属や白の装置が歯の表面に見える
自己管理の負担1日20〜22時間以上の装着管理が必要12固定式のため着脱の管理は不要
飲食時の扱い外して普段通り食事ができる2装着したまま食べる(硬い物等に注意)
歯みがき外していつも通り磨ける2装置のすき間を専用ブラシで磨く
痛み・違和感交換直後に締め付け感が出やすい調整後数日間、噛むと痛みが出やすい
通院間隔の目安約1.5〜3か月に1回約1か月に1回
費用の考え方追加装置の有無や範囲で総額が変わる毎回の調整料の扱いで総額が変わる

痛みや違和感については、マウスピース矯正は新しい段階へ交換した時に、ワイヤー矯正は月1回の調整後にそれぞれ締め付け感が出やすく、感じ方には個人差があります。また、強い歯ぎしりがある方や接触の多いスポーツをする方は、装置の破損や口内のケガを防ぐ配慮が必要になるため、事前に歯科医師へ伝えておくことが大切です。


ポイント

間食やコーヒーを飲む回数が多い方はワイヤー矯正、食後の歯みがき時間を確保でき見た目を抑えたい方はマウスピース矯正が生活になじみやすい傾向があります。


前歯の重なりや噛み合わせによって選べる治療法が変わる理由


「抜歯しないならマウスピース矯正」は誤解になりやすい


「歯を抜かないならマウスピース、抜くならワイヤー」と単純に分けることはできず、歯を動かす距離や方向によって適した装置が判断されます。抜歯を伴う症例でもマウスピース矯正が検討されることはあります。ただし、抜歯したすき間へ歯を根ごとまっすぐ動かしたり、根の向きを細かく整えたりする動きは苦手とされ、あらかじめ多めに動かす計画や補助の装置が必要になります5。


そのため、歯の移動量が大きい場合や根の傾きを細かく調整したい場合には、ワイヤー矯正を選択したり、治療の一時期だけワイヤーを併用する「ハイブリッド矯正」を提案したりすることがあります。見た目の希望だけで無理に装置を決めず、計画通りに動かせる方法を選ぶことが期間延長を防ぐことにつながります。


歯の回転・傾き・口元の突出で判断が分かれる


前歯の重なりが強い場合や、歯が大きくねじれている(回転している)状態、上下の噛み合わせのズレが深い場合は、装置によって得意とする歯の動きが異なるため適応が分かれます6。また、口元が前に出て見える状態(いわゆる口ゴボ)では、前歯の傾きだけでなく上下の顎の骨格が関わっているケースも少なくありません。


骨格的な要因が大きい場合や、前歯を後ろへ大きく下げる必要がある場合は、固定式のワイヤー矯正の方が力をかけやすいことがあります6。ご自身の前歯の重なりがどちらの装置で対応できるかは、歯の表面だけでなく骨と歯の根の向きを調べる必要があります。


セファロ・iTero・CTの検査で当院が確認すること


選べる治療法とその理由をはっきりさせるため、精密検査ではいくつかの機器を使ってお口のようすを立体的に調べます。セファロ(頭のレントゲン写真)では、あごの骨格のバランスと前歯の傾きを見ます。歯科用CTでは、あごの骨の厚みや歯の根の位置、神経・血管のようすまでくわしく確かめます。


さらに、3D光学スキャナー(iTero)でお口の中をスキャンすることで、型取りの負担を抑えながら、歯がどのように動いていくかの3Dシミュレーションを画面上で確認することが可能です。短絡的に見た目だけを整えるのではなく、噛む・話すといった機能面や将来的なお口のトラブル予防まで見据え、一人ひとりに納得いただいたうえで治療計画を立てることが大切だと考えています。


通院間隔と治療期間の違いから、どちらが向くかを判断する


通院の間隔と1回の診察で行うこと


ワイヤー矯正は歯科医院でワイヤーを調整するために定期的に通う必要があり、マウスピース矯正はご自宅で装置を交換するぶん、通う間隔をあけやすい傾向があります。ワイヤー矯正の診察では、歯の動きに合わせてワイヤーの交換や調整、お口のクリーニングを行います。マウスピース矯正では、ご自宅で定期的に装置を交換していただき、来院時には計画通りに歯が動いているかの確認や、歯の表面につける小さな突起(アタッチメント)の調整、新しいアライナーの受け渡しを行います。


お仕事のシフトやお子様の送迎予定と照らし合わせ、毎月決まったペースで通うか、通院間隔を空ける代わりに毎日の自己管理を徹底するかを考えてみましょう。なお、装置の紛失・破損や、ワイヤーが当たって痛むといった急なトラブルが起きた際は、次の予約を待たずに歯科医院へ連絡して受診方法を相談してください。


どちらが早く治るかは歯並びと装着時間しだい


治療期間は装置の種類だけで決まるものではなく、不正咬合の程度や歯の移動量、そしてマウスピースの装着時間を守れるかによって変動します16。期間の目安は、抜歯をしない場合で2年〜2年半ほど、抜歯をする場合で2年半〜3年ほどで、むずかしい症例ではそれ以上かかることもあります1。マウスピースをつける時間が足りないと、そのぶん期間が長引くこともあります。


また、治療後には歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起こりやすいため、どちらの装置でも、リテーナーで歯並びを保つ期間があります。歯を動かす期間だけでなく、保定期間中の通院頻度やリテーナーの費用、万が一後戻りした際の対応条件も事前に確認しておきましょう。


マウスピース矯正が向く人・ワイヤー矯正が向く人


ここまでの違いを踏まえると、それぞれの装置が向いている人の目安は次のように整理できます。


  • マウスピース矯正が向く人:窓口の仕事などで装置を目立たせたくない方、間食や色のついた飲み物をひかえ、食後のつけ外しと歯みがきを習慣にできる方12、通う回数をなるべく減らしたい方
  • ワイヤー矯正が向く人:勤務中や育児の合間に装置の着脱・装着時間を管理する自信がない方、抜歯を伴うなど歯を大きく動かす必要がある方56、日中の飲み物の制限を減らしたい方

名古屋市中川区で相談するときに聞いておきたいこと


矯正の相談を受けるときは、はじめから装置をひとつに決めつけず、検査で何を調べるのか、自分の歯並びで選べる方法とそのわけ、見積もりの内訳と追加の費用がかかる条件を歯科医師にたずねてみてください。


名古屋市中川区で通院先を探す場合、矯正中にお子様の歯科検診やご自身のむし歯・歯周病ケアも同じ場所で受けられる総合的な歯科医院を選んでおくと、複数の医院へ通う手間を減らせます。まずは現在のお悩みと一日の生活リズムを伝え、無理のないペースで進められる計画を一緒に立ててもらうことから始めてみてはいかがでしょうか。


よくある質問


Q. マウスピース矯正とワイヤー矯正ではどちらが安いですか?


A. 装置の種類だけで、どちらが安いとは言いきれません。同じ歯並びを治すなら、全体を治す矯正の金額はどちらも同じくらいになることが多いです。ただし、毎回の調整料や追加のアライナー、保定装置の費用が最初の見積もりにふくまれているかで最後に払う合計が変わるため、内訳を見くらべてたしかめましょう。


Q. 子どもはマウスピース矯正とワイヤー矯正のどちらがいいですか?


A. お子さまの年齢やあごの育ち具合、歯の生えかわりのようすによって、合う装置はちがいます。小学生ごろの乳歯と大人の歯がまじる時期は、あごの成長を助ける拡大装置や子ども向けのマウスピース矯正、大人の歯が生えそろうころからはワイヤー矯正や大人向けのマウスピース矯正などが考えられます。毎日つける時間を守れるかどうかも含めて、歯科医師に相談してみてください。


Q. 矯正はワイヤー矯正とマウスピース矯正のどちらが痛みますか?


A. 痛みの出方やタイミングに違いがあります。ワイヤー矯正は月1回の調整から数日間、歯が浮くような痛みや噛んだ時の痛みが出やすく、器具が粘膜に当たる違和感が生じることがあります。マウスピース矯正は一度に動かす距離が小さいため強い痛みは出にくい傾向がありますが、新しい装置に交換した直後に締め付け感が出ることがあります(感じ方には個人差があります)。


Q. ワイヤー矯正とマウスピース矯正、どちらが早く治せますか?


A. 歯並びの状態によって異なります6。前歯の軽い乱れであればマウスピース矯正でも短期間で整うことがありますが、抜歯をして大きく歯を動かす症例などではワイヤー矯正の方が効率よく進む場合があります56。また、マウスピース矯正は1日20〜22時間つける時間が足りないと、計画どおりに進みにくくなる点に気をつけましょう1。


参考文献


1. 矯正歯科治療について | PDI浦安歯科診療所 https://www.meikai.ac.jp/pdiurayasu/orthodontic/

2. 診療内容 – 神戸常盤大学歯科診療所 https://dental-office.kobe-tokiwa.ac.jp/treatment/

3. 公益社団法人 日本矯正歯科学会 ポジションステートメント マウスピース型矯正装置による治療に関する見解 | 公益社団法人 日本矯正歯科学会. https://www.jos.gr.jp/4348

4. Crego-Ruiz M, Jorba-García A. Assessment of the periodontal health status and gingival recession during orthodontic treatment with clear aligners and fixed appliances: A systematic review and meta-analysis. Medicina oral, patologia oral y cirugia bucal. 2023. PMID: 36641738. DOI: 10.4317/medoral.25760

5. Abu Arqub S, Chheda H, Crumpton J et al. Clear Aligners in Extraction-Based Orthodontic Treatment: A Systematic Review and Meta-Analysis. Orthodontics & craniofacial research. 2026. PMID: 41195763. DOI: 10.1111/ocr.70052

6. Baneshi M, O'Malley L, El-Angbawi A et al. EFFECTIVENESS OF CLEAR ORTHODONTIC ALIGNERS IN CORRECTING MALOCCLUSIONS: A SYSTEMATIC REVIEW AND META-ANALYSIS. The journal of evidence-based dental practice. 2025. PMID: 39947778. DOI: 10.1016/j.jebdp.2024.102081


長坂 健央

歯科医師


中川ファイン歯科・矯正歯科・ファミリー歯科

理事長

長坂 健央

▶ 監修者プロフィール

経歴
2011年 愛知学院大学歯学部 卒業
2011年 愛知学院大学歯学部附属病院 総合診療科
2012年 医療法人日進会 名古屋矯正歯科勤務
2015年 医療法人 吉田医院 常勤
2015年 愛知学院大学歯学部助教(非常勤)
2016年6月 長坂歯科・矯正歯科開院
2018年 論文発表
2019年 医療法人社団 健正会 理事長 就任
2020年 歯学博士 取得
2020年 愛知学院大学歯学部講師(非常勤)
2021年 金山ファイン歯科・矯正歯科 開院
2024年 名駅ファイン歯科・矯正歯科 開院
2024年 Fine歯科 開院
2026年 中川ファイン歯科・矯正歯科・ファミリー歯科 開院
資格・所属学会
日本矯正歯科学会
日本成人矯正歯科学会
日本舌側矯正歯科学会
日本顎咬合学会 認定医
DFG
日本老年歯科医学会
日本摂食嚥下リハビリテーション学会
インビザライン認定医
東海リンガル研究会
歯科から医療を考える会幹事
厚生労働省認定指導医
日本歯科医師会
愛知県歯科医師会
中区歯科医師会